ストレスや色々な事情で仕事を辞めたいと思っても、「本当に辞めてもいいのか」不安になることもあるでしょう。
転職は人生における大きな決断で、「簡単には判断できない・・」と悩むのも普通のことです。
- 次の仕事はスムーズに決まるだろうか
- 辞めたとしても同じ問題が起こらないだろうか
- 収入などの環境が大きく変わってしまうかも
などの不安や悩みがつきものです。
私も20代で1回、30代で1回の計二回転職していますが、そのたびに、本当に転職してもいいのか悩みました。
そこでこの記事では、転職すべきかの判断基準を、理由別にまとめたり、年代別転職の注意点、転職のメリット・デメリットについてまとめました。
このような観点から、一度自分の状況を整理することで、仕事を辞めるべきかどうかを判断する助けになると思います。
目次
こんなあなたは辞めるべき!早めに辞めた方がいい状況
まずは、早めに辞めるべきケースを紹介します。
以下の状況で辞めたいと感じている人は、早めに辞めるよう動き出したほうが良いです。
法令違反レベルの残業
あまりにも残業時間が長すぎると、体への悪影響があったり、プライベートの時間もなく、家族がいても一緒に過ごす時間がないなど、何のために生きているのかわからない状態になってしまいます。
現在では残業時間に関する規定が設定されており、一般的に、残業が月に60時間を超えると、かなり多い部類に入ります。
特に、80時間を超えてしまうと法令違反として認定されかねないレベルの多さで、ひと月でも100時間を超えるとその時点でアウトです。
このような長さの環境であれば、「残業時間が長すぎるので転職を考えている」としても応募先企業に理解されるのが普通です。
やりがいを感じていたり、十分な収入を得ているならまだいいのかもしれませんが、このような状況で辞めたいと感じるならば、早めに辞めてしまったほうがいいです。
残業時間が長くて仕事を辞めたい人がやるべきことなどについては、こちらの記事でまとめています。
残業多すぎて辞めたいのに我慢すると、心も体も人間関係も壊れるかも。

心身に異常が出はじめている
仕事のストレスで怖いのは、うつ病などの精神疾患になり、働けない体になってしまうことです。
本格的にうつ病になってしまい、休まなければならない状況になってしまうと、治療に時間がかかるうえ、再発のリスクと付き合っていかなくてはいけません。
具体的には、以下のような兆候がある場合、注意が必要です。
- 物事への興味や意欲が少なくなる
- やたら不安や焦燥感にかられる
- 会話や本などの内容が頭に入ってこない
- 睡眠障害
- 食欲の減退
- 動悸・息苦しさ
参照サイト:うつ病 こころとからだ
このような症状がある場合は、このまま放置しておくと心身を壊してしまう危険があります。
今のままの環境で、原因が解消されればいいですが、その見込みがない場合は、転職に向けて動き出したほうがいいでしょう。
なお、心身に異常が出ている人は、こちらの記事が参考になると思います。
「会社に行きたくない」と涙が止まらないなら、今すぐ会社を休みなさい。

給与が低い
住む場所や金銭感覚によっても個人差がありますが、一般的には手取りで15万を切ると、一人暮らしをするのがギリギリだと思います。
また手取り20万を切ると、相手も正社員レベルで働いてもらわないと結婚は苦しいでしょう。
今の会社で昇進・昇給したとしても、手取り額が十分になる見込みがない場合は、早めに給与が高い環境への転職を検討したほうがいいでしょう。
なお、こちらの記事では、転職で給与をあげる方法についてまとめています。
給与安いから仕事を辞めたい人は、この事実を知らないと年収は増えないまま。

キャリアアップが望めない
1年以上の経験を詰み、仕事にも慣れて成果を挙げられるようになった場合、さらに高いレベルの仕事に挑戦したいと感じることもあるでしょう。
また、給与を上げるために、より高レベルな仕事を希望することもあると思います。
しかし、会社の体制上、今以上のスキルや実績が身に着けられない場合は、さらなるステップアップのために転職を希望するケースもあります。
この場合は、積極的に転職に動き出したほうがいいです。
同じ経歴やスキルなら、年齢が若い方が転職時に有利です。
給与遅延・未払い
ごくまれに起こるケースですが、業績が悪化したり、不誠実な会社の場合、給与の支払いが延ばされたり、カットの通告を受けることがあります。
賞与(ボーナス)の減額やカットは法令違反ではありませんが、給与のカットは明らかな法令違反であり、労働基準監督署に掛け合ってでも支払いを請求すべきです。
また、そんな会社は今後の持続も危ういため、安定した収入のためにも、早めに普通の会社に転職した方がいいです。
同じ状況が続くのならば辞めた方がいいケース

続いては、すぐに辞めるべきではないものの、同じ状況が一年以上続いている場合は退職を検討したほうがいいケースです。
これから紹介する要因は、慣れや工夫で状況が変わることが多いので、すぐ辞めるのはもったいないですが、ある程度以上続いており、今後も改善する見込みがないならば辞めた方がいいケースです。
人間関係の悩み
理不尽な上司や、問題児は同僚・部下などがいると人間関係のストレスが溜まります。
人間関係によるストレスは、長く続くと心身に異常をきたす危険な要因ですが、何かのきっかけに和解したり、あなたの工夫で改善できることもあります。
仕事の人間関係のストレスを改善する方法については、こちらの記事でまとめています。
職場のストレスな人間関係を改善する方法集めたよ【正攻法から邪道まで】

また、異動によって嫌な相手と関わりが切れるという場合もあるので、すぐに辞めるのはもったないケースとも言えます。
工夫や慣れ、異動などで改善されないか少し粘ってみて、半年~1年経っても変わらない場合は退職を検討し始めてもよいでしょう。
仕事が合わない・やりがいを感じない
人間関係よりはストレスは少ない傾向にありますが、仕事が合わなくてミスが多い、つまらなくてやりがいを感じない場合もストレスになります。
しかし、上手くいかない場合は、できる人に相談したり、自分なりに工夫する、または単純に慣れることで上達する場合も多いです。
また、やりがいを感じない仕事も、ひょんなことから考え方が変わったり、年度替わりなどで違う仕事を任される可能性もあるはずです。
そのため、半年~1年程度我慢や工夫を続けてみて、それでもやっぱり変わらない場合は転職に動きましょう。
ちなみに、仕事がつまらない場合の対処法については、こちらの記事で詳しくまとめています。
仕事がつまらなくて辞めたくても前を向け!辞めても残っても道はある!

評価されない・社風が合わない
成果をあげているのに認められない、売上最優先な社風が理解できない・・など、会社の評価体制や、社風に不満があると辞めてしまいたくなります。
しかし、こういうケースは、給与の低さや人間関係のストレスに比べて、ある程度我慢しやすい理由でもあります。
いっそのこと、仕事に多くを求めず、割り切って考えてしまうという方法もあり、詳しくはこちらの記事でまとめています。
まじめに働くのが馬鹿馬鹿しい?割り切ればそんなことどうでもよくなる。

また、社内の体制や環境が変わることで、不満が解消されることもあり得ます。
そのため、この場合もすぐには動かず、様子を見たうえで慎重に転職活動をしたほうがいいでしょう。
落ち着いた方がいい!辞めるのを止めた方がいいケース
最後に、辞めるのは多いとどまった方がいいケースについても紹介します。
親の介護
少し前から、良く取り上げられるようになったケースです。
親の介護が必要になり、フルタイムで働き続けるのが苦しいため、退職を検討するケースもありますが、この場合、介護が必要なくなったあとの人生に大きな問題がでてきます。
介護は必ず終わりが来ますが、その間仕事をしていないと、仕事のキャリアにすっぽり穴が空きます。
5年、10年と全く仕事をしていない期間がある場合は、改めて就職するときに相当不利になります。
そのため、可能ならば、施設やヘルパーなどの第三者のサービスに頼るなどの方法を模索するなどしたほうがいいです。
もちろん、親御さんの希望や、あなた自身の気持ちの問題もあるので、簡単な問題ではないと思います。
しかし、介護後の人生のことも考え、安易に仕事を辞めるという選択はとらない方が良いと思います。
結婚による退職
配偶者に十分な収入がある場合などは、結婚することであなたが仕事を辞め、家庭に入るという選択肢もあると思います。
この場合も、結婚で仕事を辞めることで5年、10年のブランクができてしまう可能性があります。
もし何らかの事情で、あなたも働く必要が出てきた場合に、就職活動がかなり不利になることは覚悟しておいた方がいいでしょう。
よくあるのが、「仕事が辛いから、今の婚約者と結婚して、自分は家庭に入って仕事を辞める・・」というプランですが、そこにも落とし穴があることを十分理解しておきましょう。
そういうリスクも踏まえたうえで、それでも辞めるならば問題ないと思いますが、安易に「結婚して家庭に入れば人生安泰」とタカをくくるのは少々危険です。
叱られてやる気や自信を無くした
仕事をしていれば、誰しも大なり小なりミスはしてしまい、叱られることもあるでしょう。
なかには、理不尽なことであなたが責められてしまうかもしれません。
そんな時には思わず「辞めてしまいたい」と思いつめてしまいますが、この場合も落ち着いた方がいいです。
今、つまづいてしまったことが、少しの我慢や工夫、慣れで克服できるならば、あなたのスキルが高まり、達成感を味わうことができるかもしれません。
また、スキルやできることが増えると、その分給与があがったり、将来より良い条件の転職が実現できる可能性もあります。
このように、仕事を辞めたいと思う理由によって、辞めるべきかそうでないかをある程度考えることができます。
こちらの記事では、仕事を辞めたいと思う理由だけでなく、その対処法についてもまとめているので、さらに詳しく考えたい人は参考にしてください。
あなたが仕事を辞めたくなる瞬間ってなに?【みんな仕事で悩んでいる】

年代別・仕事を辞めたい時に考えたいこと

仕事を辞めるべきかどうかの判断基準は、辞めたい理由だけでなく、あなたの年代によっても変わってきます。
なぜなら、転職は一般的に年齢が若い方が決まりやすく、年齢を重ねれば重ねるほど不利になるからです。
このような条件を踏まえ、年代別の転職を考えると、以下の特徴があります。
20代の転職は比較的簡単
20代は、転職市場でも人気で、多くの企業から求人がでています。
未経験の仕事でも、やる気やポテンシャルをアピールできれば、内定を得られる可能性も十分にあります。
そのため、思いきって転職してしまうのもありだと言えます。
ただし注意点としては、初めての転職の場合、情報・経験不足から、ブラックな企業に騙され入社し、後悔してしまう危険があることです。
もし転職に自信がない人は、無料であなたにあった求人を紹介してくれ、転職のサポートもしてくれる転職エージェントを利用するのが良いでしょう。
若年層の転職に特化したエージェントサービスでは、「マイナビジョブ20's」や「ハタラクティブ」が有名です。
※ハタラクティブは、登録後、確認の電話(0120-979-185)がかかってきます。
なお、転職エージェントについての詳しい説明や、利用時の注意点をこちらの記事でまとめています。
転職エージェントってどんな感じ?【利用手順・オススメ・メリット・注意点・活用法まとめ】

また、新卒で大企業に入社していた場合、大企業並みの手当や研修がどこの会社にでもあると勘違いしてしまい、転職した中小企業の体制の弱さに「こんなはずじゃなかった・・」と後悔する可能性もあります。
これを防ぐためには、自分が転職で実現したい条件を色々な点から分析し、求人情報を吟味して転職する必要があります。
20代の転職の特徴や、注意したい点については、こちらの記事でも詳しくまとめています。
新卒で転職したい人が、今度こそ後悔しないために必須な3つのポイントとは。

30代の転職は未経験は難度が上がる
30代になってくると、やる気やポテンシャルではなく、実績やスキルが求められるようになります。
自分自身のこれまでの経験を活かした転職をベースにするのが現実的な選択肢になります。
自分の経験のどの部分が、応募先の企業にとって魅力的なのかは、転職のプロであるエージェントに聞くのがおすすめです。
この年代におすすめなのは、どの年代向けの求人も幅広くカバーしている総合型の大手エージェントである、「リクルートエージェント」や「dodaエージェント
」が挙げられます、
なお、転職エージェントについての詳しい説明や、利用時の注意点をこちらの記事でまとめています。
転職エージェントってどんな感じ?【利用手順・オススメ・メリット・注意点・活用法まとめ】

また、30代は、家族がいる人も増えてくる年代なので、安易に転職すると後悔してしまいやすい危険もあります。
仕事内容だけではなく、給与や残業時間などの条件も20代以上にしっかり考えておく必要があります。
30代の転職の特徴や、注意したい点については、こちらの記事で詳しくまとめています。
30代で仕事辞めたいあなた、転職は20代より難しいけどチャンスもあり!

40代以上の転職は二者択一
40代以上の転職では、基本的に管理職以上の経歴や、専門性の高いスキルがないと、今よりも条件の良い転職は難しいです。
この年代での未経験歓迎の求人もありますが、給与が安かったり、休みが少ないなど、条件が悪くなるような職種が普通です。
ストレスから逃れるために転職をする場合は仕方ありませんが、ステップアップの転職を狙う場合は、まずは在職しながらの転職をベースにして、他の年代よりもなおさら慎重に転職活動を進めるべきです。
キャリアアップや高待遇の転職を狙う場合は、ハロワや転職サイトに載っている求人ではなく、高条件の非公開求人を保有している転職エージェントを利用するとよいでしょう。
ハイクラスの求人を保有しているエージェントとしては、「キャリアカーバー」などが有名です。
その他、40代の転職活動についてはこちらの記事で詳しくまとめています。
40代で仕事辞めたいけど不安なら、3つの転職パターンを教えますよ。

合わせて考えよう!転職のメリットとデメリット
このように、理由別の転職すべきかの判断や、年代別の注意点を紹介してきましたが、最後に、転職のメリットとデメリットをまとめて紹介します。
良い点・不安な点の両方を改めて把握することで、自分が転職すべきかどうかの判断に役立つはずです。
- 人間関係やなどの、今抱えているストレスから解放される
- 休日・給与などの面で理想の働きかたに近づく
- 違う会社の文化に触れることで視野が広がる
- 新しい職場の人間関係が生まれ、人脈が人がり刺激を受ける
特に、ストレスから解放されるというのは大きなメリットで、いままでストレスでふさぎこんでいた人が、そこから解放されることで、エネルギッシュになることも多いです。
また、会社によって、価値観や文化が全く違うため、新しい職場に入ることで視野が大幅に広がるのも自分の成長につながります。
- 給与や、残業時間・人間関係などの面で、想定外の問題が生まれる
- 新しい職場で、人間関係をいちから作り直す
やりがい・給与・人間関係・休日など、すべての条件で前よりもよいという転職はなかなか実現しません。
給与が増えたけど残業時間が増えたり、やりがいのある仕事だけど休日が少なくなったりなど、前より悪くなる部分も少なからずあり得ます。
この問題を防ぐ・なるべく少なくするためには、事前に色んな面で自分の希望条件と、優先順位を定めておくことが大切です。
仕事内容は譲れないが、休日は少し減ってもいいなどの条件を自分なりに構築しておくと、こうした後悔を減らせます。
また、新しい環境に飛び込むことになるので、職場内の人間関係をいちから作っていくことになります。
このように、転職をすることで、そのメリットとデメリットの両方の影響を受けることが多いです。
良い変化を期待しつつも、悪い変化があることも踏まえ、そのうえでどうするかを判断するといいでしょう。
悩むなら、焦らずじっくり転職を。
自分が仕事を辞めるべきかどうか悩む場合は、まずは冷静に考えてみれば、頭のなかがクリアになり、判断しやすくなるでしょう。
また、転職すべきかどうか悩んでいる人は、焦らず慎重に転職活動を進めることも大切です。
こちらの記事では、私が転職に失敗した経験をもとに、後悔しない転職を実現するために重要なことをまとめています。
転職に失敗したくない人は、私が見事に失敗した話をぜひ聞いてください。
