ストレスや給料、残業時間の不満から、仕事を辞めたいと悩む人は多いです。
しかし、転職しようと意気込んでも、本当に上手くいくかどうかの不安はつきものです。
- 次の仕事が決まらなかったらどうしよう
- 会社が退職を認めてくれなかったらどうしよう
- 家族や上司に反対されたらどうしよう
など、色々な不安感じるのが普通です。
そういった不安が大きいと、仕事を辞めたいのに辞められないという状態になり、精神的に非常に苦しくなると思います。
そこでこの記事では、「仕事を辞めたいけど怖い」という人に向けて、「転職を意識してみる」という方法を紹介します。
転職する決意が固まらなくても、試しに求人情報を見てみたり、「こうなったら本当に辞めよう」という目標を立てることで、「辞めたいけど辞められない」という辛さを和らげることができます。
また、周囲から予想される反対への対処法もまとめています。
そんな苦しい状況から抜け出すための参考になれば幸いです。
目次
なぜあなたは転職を恐れるのか
まずは、あなたが転職を恐れてしまう理由について深堀して考えておきます。
これには大きく分けて2つの要因が考えられますが、それをしっかり把握することで、その対処法が見えてきます。
環境が変わることへの不安
まずは、単純に環境が変わることへの不安です。
人間には、本能的に環境の変化を恐れる機能が備わっており、転職などの大きな環境の変化を怖がる傾向があります。
転職は、収入・生活リズム・人間関係などの環境がガラッと変わるので、特に不安を感じやすく、必要以上に恐れてしまうのも無理のない話です。
今の環境に不満があり、転職したいと思っても、環境が変わることへの不安から、なかなか動き出せないことはよくあります。
周りからの反対が怖い
仕事を辞めるとなると、職場の人からの引き止めを受けることが多いです。
しつこい説得や泣き落とし、なかには怒鳴られ恫喝されるケースもありえます。
普段からパワハラ気味の上司ならば、「辞めたい」と伝えときにどんなリアクションをされるのか、想像しただけで寒気がする人もいるかもしれません。
また、反対される相手には、奥さんや旦那さんや、親などの家族もいます。
収入が変わることの不安から反対されたり、「もっと頑張れ」と叱られることもあります。
「辞めたいけど辞められない」状態はとっても苦しい

このような要因で、仕事を辞めたいけど辞められないという状態になると、精神的に非常に大きなストレスがかかります。
仕事のストレス以外にも言えることですが、強いストレスでも、その終わりが見えている場合は、耐えきる気力が湧くのが普通です。
それに対して、ストレスに終わりがなく、「この苦痛がずっと続く」と思ってしまうと、精神的にとても辛くなります。
この苦しみを軽くするためには、何とかして、「辞めたいけど辞められない」状態から精神的に解放させる必要があります。
転職が不安なら、だんだん慣らしていけばいい。
まずは、転職したいけど不安だ・・という状態から解放するための手段を紹介します。
こらから紹介する方法を通じて、自分が転職するイメージを作り、慣らしていきましょう。
求人情報を眺めてみる
いま自分が辞めたとしたら、どんな転職先があるんだろうか・・というイメージが湧かないと、転職活動に希望が持てません。
逆に、色々な求人情報を見て、もし辞めてもこういう会社に行けばいいのかというイメージが湧けば、転職活動に前向きになれます。
求人情報を探すなら、転職サイトがおすすめです。
会員登録すれば、気軽にスマホで眺められるので、通勤時間などのちょっとした空き時間に求人情報を見ることができます。
「こうなったら辞めよう」という目標を定める
転職ができるか不安だ・・というケースの中には、実務経験が足りなかったり、資格がないために、希望する求人に転職できないというパターンもあります。
そういう場合は、「希望する求人に受かる条件をクリアしたら転職しよう」と目標を定める方法もあります。
それ以外にも、今すぐ辞めるのは勇気がいるから、「もう少し我慢しても、ストレスの原因が解消されないようなら辞めよう」と考えるのもアリです。
自分の中でそのように考えることで、
- 入社してまだ間もないから、3年間働いて、それなりに経験を積んだら辞めよう
- 転職に有利になる資格を持っていないから、資格を取得したら辞めよう
- 今の上司と働き続けるのが嫌なので、次の人事で上司か自分が異動にならなかったら辞めよう
- 今の仕事内容が合わないので、次の人事で異動にならなかったら辞めよう
などの条件が作れるはずです。
いわゆる「出口」みたいなものを設定することで、「今の状況がずっと続くわけではない」というイメージを持つことができます。
オファー型サービスを利用する(転職サイト)
転職サイトの中には、「オファー機能」を持っているところがあります。
これは、匿名であなたのプロフィールや職務経歴を登録しておくことで、企業から「うちの会社を受けませんか?」という連絡をもらえるというサービスです。
詳しくはこちらのサイト(リクナビNEXT)に載っています。
オファーが届いたからといって、その企業から採用されることが確定するわけではなく、あくまで「応募してみませんか?」くらいの誘いのものだと考えください。
ただし、なかには書類選考なしで、いきなり面接に進ませてくれるオファーが来ることもあります。
このような機能であなたの元に連絡が来ることで、「自分にはこういう企業からのニーズがあるのか」と前向きな気持ちになります。
また、「自分にはこういう企業からの人気があるのか」とわかれば、それをもとに転職活動の方針を決めることもできるかもしれません。
いずれにせよ、このような連絡が来ることで、転職活動への漠然とした不安は薄れ、だんだんと前向きな気持ちになることでしょう。
なお、オファーの中には、大量採用&大量離職するブラック企業が手当たり次第にオファーの連絡を送っている可能性があります。
あなたの経歴に全く関係ない求人からの連絡の場合は、そのケースがあるので、オファーの内容はよくよく見極めるようにしましょう。
オファー型サービスを利用する(転職エージェント)
また、一部の転職エージェントもオファー型のシステムを採っています。
このタイプのエージェントは、管理職や専門性の高い仕事で、一定(年収600万程度)以上の求人を専門に扱っています。
それ相応の経歴をもつ求職者が登録することで、エージェントの側から求職者に連絡をとり、条件にあった求人を紹介するというサービスです。
応募する側に一定以上の年収と経歴が必要になりますが、それに当てはまる人は、待つだけで転職活動が始まるという便利なサービスです。
この手のサービスでエージェントから声がかかる場合は、企業にとって魅力的な経歴を持っている証拠なので、自信をもって転職活動に臨んでよいと思います。
このタイプのエージェントで有名なのが、「キャリアカーバー」などのサービスです。
一定条件であれば無料で利用できるので、当てはまる経歴がある場合は利用してみるといいでしょう。
なお、こちらの記事では、転職エージェントを使うときの活用法や注意点についてまとめています。
転職エージェントってどんな感じ?【利用手順・オススメ・メリット・注意点・活用法まとめ】

言い出しにくい相手別の対処方法

また、「辞められない」と思う理由には周りから反対されることも挙げられます。
それらに対しては、以下の方法でうまく乗り切ることができると思います。
上手く反対を回避する方法や、そもそも反対されても取り合わないなどの色々なアプローチがあります。
会社に言えないなら、残り続ける未来を想像する
お世話になった人への申し訳なさから、会社に言い出せないというケースもあるでしょう。
お世話になった人に申し訳なく感じるならば、そういう人たちへの義理を通して、辞めずに会社に居続けた未来を想像しましょう。
あなた自身がそういう人生で納得できるならば、辞めるなんて考えはさっさと諦めて、定年まで今の会社に居続けることを選択してください。
でも、やっぱりそれが辛いなら、辞めることを決断しましょう。
どうせ辞めるんだったら、ズルズル引きずるよりも、早めに次の人に引き継いだ方が会社のためにもなります。
ちなみに、もしあなたが会社に義理を感じて残ったとしても、会社はあなたの人生に責任を持ってくれる保証はあるのでしょうか?
「君は長く会社に居続けてくれているから、君の雇用は望む限り継続しよう」と保証してくれるのでしょうか?
環境によっても違うかもしれませんが、私はそんなことはあり得ないと思います。
そのため、会社への義理から残り続けても、将来に渡ってその忠誠心が報われるわけではないと思います。
こうした考え方については、こちらの記事でまとめています。
「仕事辞めたいけど言いづらい」と悩む人に捧げる相手別対処マニュアル

上司や会社が辞めさせてくれないのは法令違反
仕事を辞めたいことを伝えると、上司が「ふざけるな」と恫喝してきたり、「辞めるなんて認めない」と言い出してくると、辞められないと考えてしまうかもしれません。
しかし、退職は従業員に認められた権利であり、会社側の許可がなくても辞めることができます。
民法にも以下のような規定があります。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。
この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
(民法627条1項)
したがって、会社側は従業員が辞めることを拒否できず、あなたが退職の意思を示すことで退職は成立します。
こちらの記事では、会社に退職を反対されても、一方的に仕事を辞める手順についてまとめています。
「仕事を辞めさせてくれない」と悩む必要なんて無い、その意外な理由とは?

一方的に辞められるとはいえ、どうしても退職の意思表示ができない場合は、多少のコストがかかりますが、退職代行サービスを利用する方法もあります。
退職代行サービスを利用することで、あなたの代わりに退職の旨を伝えてくれ、事務的な連絡の取次ぎをしてくれます。
そのため、とにかくストレスが少なく会社を辞めることが可能です。
本来は、辞める本人が直接言うのが常識的な対応ですが、恫喝したり「認めない」などと言ってくるような非常識な相手には、まともな対応をしてやる筋合いはありません。
創立から長く、実績も多い「退職代行ニコイチ」や、利用者の気持ちに寄りそってくれる「退職代行Jobs」がおすすめです。
そのほかのおすすめの業者や、退職代行の利用方法、利用の注意点についてはこちらの記事でまとめています。
退職代行を使いたい人へ、手順・おすすめ・メリット・注意点・料金など・・疑問にしっかり答えます。

家族には事前のコミュニケーションを重視
また、家族からの反対が怖い場合は、事前の根回しが大切です。
いきなり「辞める」と行ってしまうと、驚いて反対されてしまうことが多いです。
「なぜ仕事を辞めたいのか」「どういう転職をしたいのか」ということを何度かに渡って伝えることで、あなたの本気度を理解してもらいましょう。
また、辞める前に次を決めるという話をすることで、収入の不安も与えずにすむので、なおさら反対を回避することもできます。
家族から反対されない方法については、こちらの記事で詳しくまとめています。
仕事辞めたいのに家族に反対されるアナタに試してほしい2つの対策とは。

「言い出せない」と悩むほど、転職は難しくなっていく
環境が変わることへの不安や、周りからの反対が怖いので、辞めたくても辞められないという気持ちになるのは無理もありません。
しかし、転職はよく「35歳限界説」と言われるように、年齢が若いほど有利です。
ウジウジ悩んで、いたずらに時がすぎるほど、どんどん転職の難易度が上がります。
本心では辞めたいと思うなら、しっかり準備をしたうえで、早めに動き出したほうがいいでしょう。
一人で転職活動をするのが不安なら、転職エージェントサービスを利用するのもありです。
無料であなたにあった求人情報を紹介してくれるなど、色々なメリットがあるので、試しに相談してみるのをおすすめします。
利用方法やその注意点などはこちらの記事でまとめています。
転職エージェントってどんな感じ?【利用手順・オススメ・メリット・注意点・活用法まとめ】
