仕事を辞めたいと思う理由のうち、「人間関係」は上位にあがるもので、多くの人が苦しんでいます。
職場にはあなたを悩ませる色々な厄介な人がいると思いますが、そのなかでも圧倒的に多いのは上司との関係です。
人間的に優れた人が上司になるなんていうのは、もはや都市伝説で、上司の仕事の能力や人間性に問題があり、周りを苦しめるのはよくある例です。
そこでこの記事では、仕事を辞めたくなるような上司の特徴と、そんな上司に当たってしまったときの対処法についてまとめました。
「上司が嫌」と感じる場合は、その理由の大半が上司の側に問題があることが多いです。
よくある問題上司のパターンと、その対処法を知っておけば、「上司と合わない・・」という悩みが軽くなると思います。
対処方法については、上司から離れる、反撃する、前向きに頑張るというものから、実際に仕事を辞めてしまうなど、色々な角度から8つの方法をまとめたので、あなたに合った方法を試してみてください。
私たちに「仕事を辞めたい」を思わせる上司の特徴
まずは、私たちの仕事のやる気を奪っていく上司の特徴を紹介します。
色々なパターンがありますが、そのどれもが私たちにストレスを与える厄介な存在です。
パワハラ・セクハラの常習犯
これは問題上司の典型例ですが、暴言や暴力で人を傷つけたり、やりきれない量の仕事を押し付けるようなパワハラや、性的な言動で嫌な気分にさせるセクハラは、かなりのストレスを与えます。
理不尽な扱いをしてくる
やり方も教えられていないのに「どうしてできないんだ」と怒ってきたり、あなたに非がないことで叱られるなど、理不尽な接し方をしてくる上司はやる気を奪います。
筋が通ったことで叱られると納得もできますが、そうでないことで怒られたり指摘されると、どうしたらいいかもわからなくなり、付き合い方に悩んでしまいます。
すぐ感情的になる
すぐに怒り出したり、突然大声を出してくるなど、自分の感情をコントロールできない上司も非常に厄介です。
こういう上司がいると、仕事を進めることよりも、いかに上司がキレないかを気にするようになってしまいます。
指示がコロコロ変わる
言われたとおりに仕事をしたのに、次の日にいきなり指示が変わるといったことが代表例ですが、言うことがコロコロ変わると、仕事が進まず疲れてしまいます。
指示が変わった時に理由を説明したり、労わりの言葉があればまだマシですが、それもなく、いきなりガラッと変えられると、「この人にはついてけない」と感じてしまいます。
仕事ができない
上司に管理能力や現場業務の能力がないと、仕事の進行に支障をきたします。
また、時代錯誤の方針をだしたり、テキトーな指示を出されると、効率の悪い方法で仕事をするハメにもなります。
また、仕事ができない上司だと、その失敗の尻ぬぐいも起こりえるため、「やってられない」という気持ちになります。
仕事を丸投げしてくる
丸投げとは、必要な説明や引継ぎをせず、雑に仕事を任せることを言います。
仕事の丸投げは、やられる側の意欲を失わせるうえ、苦労が大きく、かなりのストレスになります。
細かいことまで監視する
上司としての自信がない人に多いですが、細かいことまで監視して口出ししてくるケースがあります。
何もわからない新人の状態なら別ですが、細かいやり方まで口を出されると、逆に仕事の効率が落ちます。
諦めるな!嫌な上司への8つの対処法

このように、私たちにストレスを与える上司には色々な種類がありますが、その対処法も様々です。
あなたのタイプや環境によってもベストな方法は変わりますので、色々な対処法から、あなたに合ったものを試してみてください。
しかるべきところへ訴える
明らかなパワハラやセクハラの場合は、もはや「嫌だ」というレベルではなく、改善されるべき問題行動なので、証拠を取って、しかるべきところへ掛け合いましょう。
録画や録音などの証拠が取れれば強力ですが、それが難しくても、上司から言われたことや受けた仕打ちを時系列でまとめておくだけでも、ある程度の証拠として機能します。
そうした証拠をもって、会社内の人事や、労働基準監督署などに相談しましょう。
なお、明らかなパワハラ・セクハラについては、こちらのサイト(パワハラ・セクハラとは)でまとめられています。
なお、このレベルのハラスメントでなくても、上司からの仕打ちで苦しんでいることを会社の人事に相談してみるのもありです。
この時も、可能ならば証拠や、時系列でまとめたメモなどを作りたいところです。
また、感情的になって話すのではなく、冷静に、事実をもとに話すようにしましょう。
人事部としての機能がしっかりしている会社ならば、何らかの対応をしてくれるので、ある程度の改善が見込まれます。
極力関わらない工夫をする
完全に関わらないのは難しいですが、仕事に支障の出ない範囲で、できるだけ関わらないように済む方法がないか工夫してみましょう。
さすがに挨拶や指示を無視はできませんが、あらゆる点で関わらずに済む方法がないか考えてみます。
具体例としては、
- 報告や連絡を口頭ではなくメールやチャットで行う
- 仕事での質問を、上司意外の詳しい人にする
- 仕事の依頼をするくらいなら自分でやってしまう
- 上司から指摘を受けないように、先回りして動いておく
- 飲み会や食事を断れるような口実を作る(家族の介護が必要になったなどの方便)
など、色々なアプローチが考えられます。
人間関係の勉強をしてみる
「関わらない」という対処法とはうってかわって、人間関係を改善させるために努力してみるという手もあります。
やたらと厳しい上司のなかには、プライベートではいい人だけども、仕事に対する姿勢がシビアなゆえにあなたに厳しく接するというケースがあります。
そういう場合は、仕事におけるコミュニケーションのコツ(結論を先に話す、感想ではなく事実をベースに話すなど)を実践することで関係が好転することがあります。
また、単純にモラルの低い相手の場合でも、そういう人間と仕事を進めるためのコツもあるので、コミュニケーションを学ぶことで、そうしたノウハウに詳しくなれるでしょう。
こちらの記事では、仕事の人間関係のストレスを緩和させるためのノウハウについてまとめています。
職場のストレスな人間関係を改善する方法集めたよ【正攻法から邪道まで】

面倒くさい部下になる
指示を無視したり、あからさまな悪口を言いふらすなどは、あなたの立場のほうが悪くなるのでおすすめできません。
しかし、丸投げされたときに、しつこく質問したり、仕事を振られそうになったら、自分がどれくらい忙しいかを説明するなど、問題にならない範囲で抵抗する方法もあります。
そのほかの具体例としては、
- 言うことがコロコロ変わる場合は、「昨日の指示と違いますが・・」と答える
- サービス残業を強要してきた場合には拒否する
- 非がないことで叱られそうな場合は、自分には責任がないことを主張する
など、泣き寝入りせず、主張するところは主張することで「面倒くさい」部下になりましょう。
この方法は、一発で効果が出るものではなく、粘り強く続けることでだんだんと効果を発揮してきます。
粘り強く異動を希望する
社内環境にもよりますが、異動は珍しい話ではなく、継続的に希望を出し続ければ叶う可能性も十分にあります。
また、異動を実現するためには、
- 継続的に言い続けて、上司や人事に印象付けておくこと
- 異動先の仕事の能力や意欲をアピールすること
の2点が大切です。
こちらの記事では、違う職種の仕事に挑戦するときのポイントについてまとめており、社内での違う職種への異動のコツについて触れているので、参考になると思います。
今の仕事が嫌いな人へ、転職リスクを負わずに仕事を変えてみませんか?

実際に転職してしまう
社内の異動が無理そうで、上司から逃れられない場合や、そもそも会社への愛着もない場合は、いっそのこと転職してしまうという方法もあります。
しかし、闇雲に仕事を辞めるの避け、以下の2つのポイントを押さえましょう。
転職理由をプラスなものにする
「上司が嫌だから仕事を辞めました」という理由は、やっぱり印象が悪いです。
そこで、人間関係からいったん目を離し、
- 仕事内容
- 給与
- 休日や残業などのライフワークバランス
などの面で、あなたが転職で実現したいことを考えましょう。
不満ではなく、叶えたいことに焦点をあて、それを実現するための転職するという転職理由にすれば、応募先企業への印象も良くなります。
次を決めてから辞める
勢いで辞めてしまった場合、辞めたはいいものの次がなかなか決まらない・・という危険があります。
そうなると焦ってしまい、妥協してブラック気味な企業に入ることになり、また人間関係に悩んだり、前より待遇の悪い会社に入ることになる危険があります。
それを避けるためには、じっくり腰を据えて転職活動をして、次を決めてから辞めるようにしましょう。
このようなケースの転職では、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントは、担当のエージェントがあなたの転職を個別にサポートしてくれるサービスです。
そのため、
- 前向きな転職理由を作るアドバイスにのってくれる
- 保有している求人情報に詳しいので、残業の多さなどのネガティブな情報も教えてくれる
- 企業への応募や連絡を代行してくれるので、時間がとりにくい在職中の転職活動もやりやすい
などのメリットがあります。
誰にでもおすすめできるのは、保有件数が多い大手の「リクルートエージェント」や「dodaエージェント
」です。
他にも、こちらの記事では、転職エージェントの賢い活用方法や、利用の際の注意点も載っています。
転職エージェントってどんな感じ?【利用手順・オススメ・メリット・注意点・活用法まとめ】

復讐を糧に耐える
なかなか根暗な発想ですが、上司に復讐することを目的に仕事を頑張るという手段もあります。
仕事での大きな復讐は、上司にとって、自分が「なくてはならない存在」になったうえで辞めてしまうというものです。
部下として成果を上げるようになったり、上司の仕事を肩代わりできると、あなたは上司にとって貴重な存在になります。
苦しくても歯を食いしばって耐え続け、成果を上げたり、仕事を肩代わりできる存在になったうえで辞めてやることで、相手にかなりの衝撃を与えることができます。
ネガティブな考え方のように思いますが、この方法は、あなたの仕事の能力が向上するという点で大きなメリットがあります。
上司に重宝されるくらいの実力がつけば、転職活動の際にもその実績がアピールできたり、違う職場にいっても同じように活躍できる可能性が高いです。
割り切って考える
最後に、「仕事だから仕方ない」と達観する方法もあります。
「仕事はやりがいがあるもの」「上司は尊敬できる人物なのが普通」という幻想は捨て「仕事はお金を稼ぐためのものであり、それ以上でもそれ以下でもない」と割り切りましょう。
「良好な人間関係の中で、やりがいのある仕事ををするのが私の生きがい!」みたいに考えてしまうと、現実との激しいギャップに苦しんでしまいます。
そこで、家族と過ごす時間や趣味を楽しむことを、あなたの生きがいにして、「仕事は生活を維持する手段」と割り切りましょう。
そうすればドライに考えられるので、多少上司が合わなかったり、ストレスを受けても、スルー出来るようになります。
こちらの記事では、仕事に理想を求めず、割り切って考えることでストレスを軽くする方法についてまとめています。
働くのが馬鹿馬鹿しい?割り切ればそんなことどうでもよくなる。

「上司と合わない」経験は糧になるが・・・

「仕事を辞めたいほど上司が嫌」という場合の対処法を紹介してきましたが、ストレスを与えてくる上司に対応する経験は、今後の自分の糧になるという面もあります。
- 厳しい上司に耐えて、仕事の能力を上げれば、社内で認められ待遇が上がる可能性もあります。
- 仕事の能力が上がると、フリーランスなどで働く可能性も広がることもありえます。
- コミュニケーション能力が上がると、仕事以外でも、面倒くさい人間への対応がうまくなります。
- 上司にやり返した経験や、転職した経験は、精神的な成長につながるので、今後同じような境遇になっても対処できるでしょう。
もちろんストレスが溜まるので、厄介な上司とは出会わないのが一番です。
しかし、上司と合わない・・とや悩み、どのような対処をとったとしても、後々のあなたにとってプラスの経験になるはずなので、前向きに考えてみるのもおすすめです。
とはいえ、あまりにストレスが溜まると、うつ病にかかるなどの心身を壊してしまう危険があります。
特に、休みの日も無気力になるなどの症状が出はじめたら、無理やり前向きに考えることは辞めて、まず休んだり、本格的に辞めるなどの対応を検討し始めましょう。
こちらの記事では、仕事に疲れて無気力になってしまったとき、悪化させないために知っておいてほしいことについてまとめています。
仕事何もしたくないという心の叫びを無視すると、どうなると思いますか?

ストレスの解消法も知っておくと効果的
世の中には、私たちを苦しめる色々な種類の上司がいます。
そのバリエーションも様々で、たくさんの人が上司と合わないと悩んでいます。
しかし、対処法は一つではなく、様々なものがあるので、あなたに合ったものから試してみると、良い経験になるはずです。
また、上司への対処法をとるのに合わせて、ストレスを上手く発散させる方法も知っておくと、仕事に潰されない人生を送ることができます。
こちらの記事では、ストレス解消の方法や、ストレスを前向きにとらえる考え方についてまとめています。
「仕事のストレスがやばい」というあなたを救う、5つのアプローチとは?
