新卒で社会人デビューし、夢や希望をもって入社しても、現実は辛く理不尽なものです。
だんだんと嫌な部分が見え、辛い思いをするなかで、「辞めたい」と思ってしまうのは無理もないことです。
新卒で入社した会社を辞めるのは珍しいことではなく、「違う仕事に挑戦したい」「実家に変える」「体調を崩してしまった」など、色々な理由で辞めていきました。
しかし、その場の勢いで仕事を辞めてしまうと、転職に失敗してしまい、「前の会社のほうが良かった・・」と後悔してしまう可能性もあります。
働いてみたかったスーパーに転職出来たのは良かったけど…どうして私が勤める先は尽く引き継ぎも仕事も教えてもらえない程の忙しさなんだろう…💧もはやここまで来ると多忙の神に憑かれているとしか思えないレベル~~😭→
— ai-e(ァィェ) (@aie_uo) April 11, 2021
2社目、初めての転職先はマジで難関。
「きっと今より良くなるだろう」という期待が先走り待遇ばかりを見てしまう人が多くなる。
実際、2社目がダントツで1年以内の離職率が高いし私も1年少しで退社した。
一番ギャップが生じやすく、比較対象も少ない2社目。
後悔のない様に対策はしっかりね。— よねちゃん🍙転職支援💪ゼロ距離キャリアアドバイザー(CA) (@yoneda_novel) April 5, 2021
そこで今回は、新卒で会社を辞めたい人が、転職に失敗しないために知っておいて欲しい点をまとめました。
新卒での転職活動特有のメリットや注意点、転職を成功させるコツなど、色々な内容をまとめています。
目次
引く手あまた!?第二新卒は転職しやすい傾向
「新卒で辞める」という場合、20代のうちに辞めることを指すことが多いです。
特に、入社3年以内で辞めた人のことを、「第二新卒」と呼ぶことが多く、企業の中には第二新卒を積極的に採ろうとするところもあります。
企業にとって、第二新卒は
- 社会人経験があるため、最低限のビジネスマナーを身に着けている
- 若いため、素直さがあり、新しい仕事や企業文化にもなじみやすい
- 20代だと、30代以上の社員より長く働けるため、企業にとってコスパがよい
などの魅力があります。
特に、新卒を一括で大量に採用して手厚い研修メニューを組む余裕がない中小企業が、第二新卒の採用に力を入れるケースが多く、新卒の就職活動にはなかった求人と出会う可能性があります。
また、20代であれば、未経験でも好意的にとらえてくれる会社も多く、未経験の職種や業界の転職も決まりやすいです。
30代以上になると、これまでの経験が問われるようになるので、未経験の仕事への転職の難易度は上がります。
このように、第二新卒などの若手社員は、企業からの人気が高いため、転職が上手くいく可能性が高いと言えるでしょう。
退職理由が説明できれば成功率はさらに上がる

若いうちは転職が決まりやすいからといって、油断してはいけません。
特に3年以内で転職する場合は、忍耐力を不安視されるリスクがあります。
そういう印象を持たせないためには、転職理由をしっかり話せるようにしておくことが重要です。
具体的には、
- 転職によって実現したいことがあり
- それが元の職場では実現できないので、転職を決意した
という2点を盛り込んだ内容の転職理由を作りましょう。
これについては、こちらのサイト(面接の際の転職理由(退職理由)の考え方と回答例)に詳しく解説されています。
しっかりした理由を考えるのはなかなか大変ですが、少なくとも、元の会社の悪口や愚痴を退職理由として話さないようにしましょう。
ちなみに、1ヶ月や半年以内といった短期間で辞めてしまう時の注意点や、転職のコツについてはこちらの記事でまとめており、転職理由についても触れています。
入社1ヶ月で「辞めたい」と思っちゃダメ?いえいえよくある話です。

新卒での転職、最大のリスク「前の会社のほうが良かった・・」
退職理由もしっかり考えられれば、新卒の転職の可能性はより高くなります。
しかし、私が考える20代での転職の最大のリスクは、転職したあとに後悔してしまうことです。
社会に出て3年くらいだと、社会全体について知らないことも多く、なじみがない業界や職種がよくわからないのが普通です。
例えば、業界によって、給与水準は全く異なります。
厚生労働省のデータによると、男性では、金融業・保険業の470.4万と、宿泊・飲食サービス業の275.1万では、200万もの年収の差があります。
出典:厚生労働省
また、職種によって休日日数も大きく変わります。
さらに、会社の文化も本当にバラバラで、
- 年間に1,2回しか飲み会をしない職場もあれば、週1回は飲み会を強要される職場もあります。
- 自由に有休を取得する雰囲気の職場もあれば、体調不良でないと有休を使わせてくれない雰囲気の職場もあります。
- 新人の研修プログラムがしっかり組まれている職場もあれば、ろくな教育体制がなく、現場で実践しながら仕事を覚える環境の職場もあります。
このように、給与、休日、会社の文化などが、企業や業界によって大きく変わるため、転職によって「こんなはずじゃなかった・・」と後悔する可能性があります。
そのため、幅広い視点で、なるべく多くの情報を集めたうえで転職活動をすることが非常に重要になってきます。
転職で後悔しないために必須の3つのポイント

このように、新卒の転職はチャンスが多い一方、後悔しやすいというリスクもあります。
それでは、後悔をしてしまわないためはどうしたらいいのでしょうか?
以下の3つのポイントを押さえれば、転職に失敗しない可能性を高めることができます。
次の会社に求めることを明確にする
転職を考えるときには、今の会社の悪いところに目がいきがちですが、次の会社で自分が何をしたいか、どんな環境で働きたいかをできる限り明確にした方がいいです。
仕事内容だけではなく、
- 給与
- 残業時間・休日
- 勤務地
- 会社の雰囲気
など、できるだけ色々な視点から希望する条件を描くことが大切です。
この作業が雑だと、仕事内容は希望通りだけど、給与が安い・残業が多いなどで転職を後悔してしまう可能性もあります。
また、この作業の詳しい方法については、こちらの記事の中で触れています。
転職に失敗したくない人は、私が見事に失敗した話をぜひ聞いてください。

転職エージェントを利用する
エージェントサービスは、個別に担当のエージェントがつき、あなたにあった求人を紹介してくれるうえ、応募先企業との連絡を取ってくれるものです。
そのほかにも、書類選考や面接のアドバイスをしてくれたり、応募先企業にあなたのことをアピールしてくれることもあります。
これは、新卒の就職活動では見られないサービスで、転職初心者にとって大きな味方になるでしょう。
転職活動に自信がない場合は、転職エージェントを利用することで、以下のメリットを得られます。
- 求人情報の内容を通じて、業界や職種の相場を知ることができる(●●業界は残業が多い、○○の職種は給与が高い、など)
- 求人先の企業の情報を多く持っていることが多く、実際の残業時間や、他と比べた企業の雰囲気を教えてくれることが多い
そのため、自分で求人誌やハローワークを見るよりも多くの情報を得ることができ、転職後の後悔を減らせる可能性が高くなります。
また、退職理由や志望動機・面接対策に自信がない場合は、プロの視点からアドバイスもしてもらえます。
特に、あなたの経験の中で、企業側が魅力的に感じるポイントを探してくれるので、自分だけで自己PRを考えるよりも、相手に響くアピールができるようになります。
そして、第二新卒は求人も多いことから、転職エージェントサービスも充実しています。
第二新卒の転職に力が入っているエージェントサービスとしては、「マイナビジョブ20's
」や、「ハタラクティブ」などがあります。
※ハタラクティブは、登録後、確認の電話(0120-979-185)がかかってきます。
また、転職エージェントの詳しい活用方法や、おすすめのサービスについてはこちらの記事でまとめています。
転職エージェントってどんな感じ?【利用手順・オススメ・メリット・注意点・活用法まとめ】

なお、転職エージェントは、人によって質の差があります。
一方的におすすめ求人を推してくるエージェントは避け、あなたの話や質問をよく聞いてくれて、希望にあった求人を紹介してくれる人を頼りにしましょう。
「合わないな」と思った場合は、エージェントの交代を希望したり、他のエージェントも利用しましょう。
転職先を決める前に辞めない
確かに20代のうちは転職はしやすいですが、それでも勢いで辞めてしまうのはおすすめできません。
深く考えずに転職してしまうと、ブラック企業に騙されて入社してしまって後悔したり、なかなか決まらないと焦って妥協してしまい、条件の悪いところに入社してしまう危険があります。
それに対して、今の仕事を続けながら転職活動をすれば、思い通りに進まなくても焦らずにすみます。
残業時間が多すぎて転職活動ができないという場合は別ですが、基本的には今の仕事を続けながら転職活動をした方が後悔する危険性は低くなります。
また、未経験の職種や業界にも挑戦しやすい分、焦らずゆっくり、色々な求人情報に触れてみることも大切です。
視野が広がることで、あなたにあった求人とめぐり合う可能性が高くなります。
未経験の業界や職種の特徴は、ある程度自分でもネットなどで自分で調べることが可能ですし、転職エージェントに相談してみるのもいいでしょう。
仕事を辞めてしまうと、どうしても生活費を稼ぐためにも短期勝負になりがちですが、在職しながら転職活動をすることで、自分のペースでじっくり求人を選ぶことができます。
次の転職はそうそう簡単にはいかないと心得るべし
20代での転職は、チャンスが多い分、後悔しやすいリスクもあるというのが私の考えです。
30代に入ると、それまでの経験や実績が見られるため、未経験の仕事に就くのが難しくなり、応募できる求人の数も減るのが普通です。
そのため、やりたい仕事や希望する条件をしっかり定め、情報を多く得て、後悔しない転職を実現させましょう。
情報を多く得るという意味では、やはり転職エージェントを利用することをおすすめします。
活用法や利用の流れ、利用時の注意点などは、こちらの記事を参考にしてください。
転職エージェントってどんな感じ?【利用手順・オススメ・メリット・注意点・活用法まとめ】
