「仕事を辞めたい」と思っても、なかなか言い出せないと悩む人も多いです。
「上司から怒られたらどうしよう」「同僚に迷惑をかけてしまう」「家族から反対されないか」などを考えると、「辞めたい」と言いづらくなってしまうかもしれません。
しかし、仕事を辞めたいのに、言い出せないまま時が過ぎてしまってもいいのでしょうか?
言いづらいがために、いつまでも我慢し続ける人生を送ってもいいのでしょうか?
この記事では、「仕事を辞めたいけど言い出しづらい」と悩む代表的な理由と、その対処法をまとめました。
対会社・対上司・対家族という3つの視点から、「辞めたいけど言いづらい」時の対処法について紹介しています。
この内容を参考にしてもらえれば、本当は仕事を辞めたいのに、勇気が持てないという状態を抜け出すきっかけになると思います。
目次
「辞める」と言いづらい3つの相手別対処法
仕事を辞めると言い出しづらい対象には、「会社」「上司個人」そして「家族」の3つがあります。
それぞれの対象別に、その背景と対処法をまとめました。
会社に対して申し訳ない
お世話になった上司や、気心の知れた同僚、支えてくれる部下がいる場合などは、自分が辞めることでかかる迷惑を気にしてしまい、辞めると言い出しづらい気持ちになるかもしれません。
戦力になっている社員が抜けてしまうことは、会社に取って大きな痛手で、会社に対して恩義がある場合は、うしろめたさを感じてしまうでしょう。
そんなときに考えてほしいのが、以下の4点です。
このまま残り続けたら、自分の人生はどうなるか
あなたがこのまま会社に残り続けたケースをイメージしてみましょう。
- どのような立場で・仕事内容をしているか
- 抱えるストレスはどのようなもので、どの程度のものか
- 給与やプライベートの充実度、家族と過ごす時間はどれくらいのものか
「辞める」と言えないまま、会社に居続ける人生を送るのであれば、あなたにはこのような人生が待っています。
このような点を想像し、そんな人生に耐えられるかを考えてみましょう。
もしそうではなく、このまま会社に居続ける人生が苦痛であるのなら、たとえ周りに多少の迷惑をかけてでも違う人生を歩むべきです。
会社や仲間はあなたの人生に責任をとってくれるのか?
そしてもう一つ考えるべきことは、あなたが会社に恩義を感じて残ったとしても、会社や、会社の誰かがあなたの人生に責任を取ってくれるわけではないということです。
- あなたが信頼している会社の仲間は、突然転職するかもしれません。
- 会社が将来、業績不振で倒産したり、リストラをするかもしれません。
そんな時、「あなたは会社に居続けてくれたから、なんとかするよ」と対応してくれる保証など、どこにもありません。
あなたが辞めても組織の歯車はまわり続ける
さらに、会社組織というのは意外とたくましいもので、誰かが抜けても、その代わりに誰かが対応したり、組織の形を変えるなどで、動き続けます。
辞めてしまうときは、その人を惜しむ声や、恨み節などが上がることもありますが、少し経つと、辞めた人のことは忘れてしまいます。
だんだんと新しい環境に慣れていき、辞めた人に執着することは普通ありません。
つまり、あなたが辞めても、残された人はあなたのことを忘れていくので、気にする必要はありません。
我慢して残り続けると心が腐り始める
そして、言い出しにくかったり、恩義を感じているなどの理由で、我慢して残り続けた場合、だんだんとあなたの心が腐っていく危険があります。
気持ちを押し殺すことが、不満や後悔の種になり、その後、何かあるたびに
- 「あの時我慢せずに転職しておけばよかった」
- 「自分は我慢して会社に尽くしたのに、なぜこんな仕打ちを受けるのか」
など、歪んだ思いを持ってしまう危険があります。
その結果、やる気をなくして仕事の成果が落ちたり、社内の誰かを攻撃してしまうなど、周りに負の影響を与えてしまう可能性があります。
以上、4つのポイントを紹介しました。
「会社に申し訳ない」という考えで、仕事を辞めると言い出しづらい人は、これらのポイントをもう一度考えてみるとよいでしょう。
上司が怖い
日ごろからパワハラが横行している環境の場合、「辞める」と言い出した時の上司の反応が怖くて言い出せないということもあるでしょう。
そんな職場こそ即辞めるべきではありますが、恐怖心から言い出せないという気持ちになるのは無理もないことです。
この場合、まず理解しておきたいのは、そもそも退職することに会社の許可はいらないということです。
退職は労働者側に与えられた権利であり、退職を告知してから2週間後には辞めることができます。
実際、民法にも以下の規定があります。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。
この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
(民法627条1項)
そのため、上司の脅し文句などを一切無視して強引に辞めることは、法律違反でも何でもなく、私たちに与えられた権利です。
こちらの記事(現在作成中)では、そんな退職を認めない会社や上司を無視して辞める方法についてまとめています。
「仕事を辞めさせてくれない」と悩む必要なんて無い、その意外な理由とは?

とはいえ、自力で辞める気力が湧かない人は、退職代行サービスに頼るのも立派な選択肢です。
退職代行を使う一番のメリットは、業者へのLINEだけで退職にむけて動き出すことができるので、とにかく少ないストレスで辞めることができる点です。
有名で昔からある退職代行サービスには、実績・知名度ともに高い「退職代行ニコイチ」や、弁護士が直接交渉してくれる「退職110番」などがあります。
退職代行サービスを使うことのメリットや、利用時に注意すべきことについては、こちらの記事でまとめています。
自力で辞めることが不安や面倒な場合は、参考にしてください。
退職代行を使いたい人へ、手順・おすすめ・メリット・注意点・料金など・・疑問にしっかり答えます。

家族から反対される
退職を後ろめたく思うのは、会社の人間だけではなく、家族が対象になることもあります。
親から「仕事を辞めるなんて情けない」と言われたり、収入が変わることから、奥さんや旦那さんに反対されることもあるでしょう。
しかし、家族は会社の人間とは違い、基本的にはあなたの味方です。
反対されてしまうの理由の大半が、説明不足によるものなので、いきなり辞めると言い出すのではなく、何回かにわけて、じっくり説明することが大切です。
- なぜ辞めたいのか
- 辞めたあとどうするのか(転職活動はいつ頃動き始めるのか・どういう会社に転職するのか、など)
このような情報をしっかり伝えれば、あなたの本気度が伝わり、理解を示してくれることが圧倒的に多いです。
ちなみに、家族からの反対を受けずに仕事を辞める方法については、こちらの記事で詳しくまとめています。
家族からの反対が想定される人は、参考にしてください。
仕事辞めたいのに家族に反対されるアナタに試してほしい2つの対策とは。

自分自信の迷いに縛られるケース

このように、仕事を辞めたい言い出しづらい相手がいる場合だけでなく、自分自身の恐怖心によって、動き出しにくくなっているケースもあります。
退職や転職は、環境が大きく変わることになるので、その変化に不安を感じ、辞めるという一歩を踏み出せないこともあります。
このような不安は当然のことで、それが払拭できないならば、無理に辞める必要はありません。
しかし、こちらでも触れましたが、今の生活を続けることで、あなたの人生が将来どうなるのかを冷静に考えてみましょう。
このような人生を送ることと、転職によって環境を変えることのリスクのどちらが大きいかを考え、もし人生を変えたいという場合は、やはり勇気をもって一歩を踏み出すことが大切です。
こちらの記事では、転職によって環境が変わることが不安な人に向けて、転職のメリットや、環境が変わることのリスク、辞めないことのデメリットなどをまとめています。
転職が不安な人は、この内容を読んでもらえば、転職への勇気が湧いたり、あえて転職しないという決断をする参考になると思います。
転職する勇気がないあなた、いつまでも今の会社に居続けるんですか?

また、あなたが本当に転職するべきかどうかを、転職したい理由によって判断する方法もあります。
転職を考える理由には色々なものがありますが、その中には、本当に転職すべきケースもあれば、もう少し頑張ってみた方がいいというケースもあります。
「自分が本当に転職すべきかどうかのか」という迷いがある場合は、一度、その理由から考えてみるのもいいでしょう。
こちらの記事では、理由別に転職するべきかどうかのポイントをまとめているので、参考にしてください。
あなたが仕事を辞めたくなる瞬間ってなに?【みんな仕事で悩んでいる】

転職は遅くなればなるほど可能性が狭くなる
「仕事を辞めたいけど、言い出しづらい」という気持ちになることは、不自然なことではありません。
言い出しにくい相手がいたり、自分自身の心の迷いから、その一歩を踏み出すことが難しいこともあるでしょう。
悩んでいる人は、ここで紹介した内容を参考に、自分自身の心を見つめなおすことで、勇気がでるかもしれません。
また、もう一つ考えるべきことは、転職は若いほうが可能性が広がるということです。
年齢が上がるほど、それまでの経験や実力が問われることが多いため、転職のハードルが上がります。
いま動き出さずにいることで、本当に将来後悔しないかを冷静に考えてみましょう。
なお、退職の流れ(退職を告知してから辞めるまでに、どういうステップを踏むのか)を詳しく知ることで、イメージが湧いて動き出しやすくなるかもしれません。
こちらの記事では、実際に仕事を辞めるまでの流れについて詳しくまとめているので、退職のイメージが湧かない人は参考にしてみてください。
これであなたも辞められる!仕事を辞めるときの流れ完全ガイド。
